業務効率の劇的改善から、災害情報のリアルタイム共有まで、Google Workspace だからこそ達成できた、ファミリーマートの働き方改革
ユニー・ファミリーマートホールディングス傘下のコンビニエンスストア。日本全国および台湾、タイ、中国などアジア地域に多数の店舗を展開。2018 年 5 月末時点での従業員数は 5,944 名、店舗数は 23,928 店(国内外エリア フランチャイズ含む)
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〒170-6017東京都豊島区東池袋 3-1-1
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業務効率の劇的改善から、災害情報のリアルタイム共有まで、Google Workspace だからこそ達成できた、ファミリーマートの働き方改革
2017 年 6 月に代表取締役社長 澤田 貴司氏の号令の下、Google Workspace を活用した働き方改革を進めていくことを決定したファミリーマート。それから 1 年、今、その取り組みがどうなっているのか、澤田社長と、このプロジェクトを牽引した 2 人の責任者に聞く。
約 600 名のアンバサダーを募り、約 8,000 名の Google Workspace 活用を推進
Ambsite (アンバサイト) を Google サイト上に作成し、そこで、ありがちな FAQ や、知っておくと便利な TIPS を紹介。
2017 年 6 月の導入決定から 4 か月後の 10 月 25 日が、運用 開始日に決定された。その当時の苦労をシステム本部田中氏は次のようにふり返る
「関連企業含め、約 8,000 人の利用者を、スムーズに、しかもわずかな時間で新環境に移行させるというのは簡単なことではありません。そこで、移行日から逆算し、週単位でスケジュールを設定。8 月の時点で全社にシステムが切りかわるという告知を行い気運を高め、移行啓蒙動画を日付入りで作成するという不退転の決意で臨みました。また、移行に際しては、社内から各課代表推進者となる『アンバサダー』を募り、彼らに先行して教育を施すことで、現場レベルでの活用を促進・サポートするという取り組みを行っています。」
アンバサダーに選ばれたのは、全国の若手社員を中心とした約 600 名。まずは、彼らのための専用情報サイト「Ambsite(アンバサイト)」を Google サイト上に作成し、そこで、ありがちな FAQ や、知っておくと便利な TIPS を紹介。彼らがリーダーシップを取るかたちで現場での利用促進を進めていった。
「本年度に入ってからは、各地で講習会なども実施。もっと高度な 使いこなしを知りたいという声が多く上がってきているので、今後は、e ラーニングなども含め、学びたいスタッフが、学びたいときに必要な情報を得られる環境作りを進めていきたいですね。」(田中氏)
共同編集やハングアウトなどを駆使し、働き方改革に成功
導入に際しては、Google Workspace をどのように業務効率改善に繋げていくかのテストケースとして、新店舗開拓などを担当する「開発本部」にスコープ。社内でこの部署を試金石とすることで、Google Workspace の効能を見極めていくことになった。
「Google Workspace 導入決定以前から、この部署の負担を 50% 削減するという計画がありました。もちろん、Google Workspace だけで実現できることではないのですが、こうした中で成功事例を積み上げて行くことで、より具体的な活用方法を広めていこうと考えたのです。」(新野氏)。
結論を言えば、Google workspace移行前の業務削減も含め、開発本部の負担は約 35% 減。Google Workspace が働き方改革に効いていることを実感できていると言う。「全業務を約 10 項目に分けたのですが、その負担の 7 割は、上位 3 項目(資料・会議・連絡)で占められていました。その効率が、Google Workspace を駆使することで劇的に改善されました。資料についてはドキュメントやスプレッドシートを使った共同編集によって、ある業務では、集計の手間が約 80% も減。多数のメンバーが関わる資料作成も出し戻しの手間がなくなったことで約 40% の効率向上が確認できています。最初こそ使い慣れないこともあってやや混乱がみられましたが、それも 1 か月程度で解消。今ではかつてのやり方はもうやりたくないなんて言う従業員もいます (笑) 。ほか、会議や連絡も Google Workspace を上手に活用して効率化。ハングアウトを使ったテレビ会議も積極的に行われており、6 月には、一日に 160 件実施されるほどにまで増加しました。」(新野氏)
リアルタイムな災害状況共有にも Google Workspace が活躍
そして現在、Google Workspace は、ファミリーマート約 8,000 名のスタッフにとってなくてはならないツールへ。部署、エリアなど、“縦軸”のグループによる業務連絡だけでなく、部署の枠にとらわれない「Fun & Fresh Station」という“横軸”のコミュニティを使った情報交換にも活用。これらは Google+ を利用することで、あたかも巨大な社内 SNS のように運用されている。
「このコミュニティでは“ワイガヤ”感を重視。現場が自ら考え、自由に情報や意見を発信できるようにしています。実際、特に何も教えていないのですが、各店頭の様子を写真や動画で分かりやすく共有するなど、これまでのシステムではできなかったやり方が次々と定着。ほとんどの社員が積極的に活用しています。ハングアウトなども含め、コミュニケーションの取り方が劇的に変わりました。」(新野氏)
「目に見えてスタッフの機動力が向上しているのを感じます。その代表例とも言えるのが、先日の大阪府北部地震や平成 30 年 7 月の豪雨被害などへの対応。発生後、わずか数時間でコミュニティが立ち上がり、リアルタイムに情報が更新されていくさまは圧倒的でした。今までにも様々な災害に見舞われたことがありましたが、全くの別次元のスピード感でした。」(田中氏)
Google Workspace は“情報”と“思い”の共有を実現する素晴らしいツール
今後も、“情報”と“思い”の共有を実現できる Google Workspace をこれまで以上に使い倒していきたいですね。
最後に、この取り組みをどのように評価しているのか、澤田社長に聞いた。澤田社長は現在の Google Workspace の活用状況に満足しているのだろうか。
「昨年、Google にお伺いした際、働き方改革に向けた、さまざまな取り組みを拝見させていただき、カルチャートランスフォーメーションの重要性を実感しました。現場が主体性を持って動くことができるカルチャーを作り出すことが大切だ、と。そのためには、各人が正しいと思うこと、やりたいことができる環境を作って行くことが大事。例えば先に挙げたアンバサダーや災害対応などがその一例と言えるでしょう。私一人が、こうやれ、ああやれと言ってもたかが知れていますが、ファミリーマートに関わる 20 万人の仲間=“ファミリー”たちが、それぞれ自分で考え、行動するようになったら、とてつもないことになると思いませんか?私は、ファミリーマートをそういう会社にしたい。そのために、今後も、“情報”と“思い”の共有を実現できる Google Workspace をこれまで以上に使い倒していきたいですね。」(澤田氏)
※ Google Workspace は、2020年10月6日以前は G Suite として知られていました。