Google フォームや
株式会社グッデイ 代表取締役社長 柳瀬隆志氏スプレッドシートを 駆使する ことで 在庫管理から 社外調査まで、 効率的な 情報共有に 成功。 新たな “チャレンジ” に 取り組む余裕を 生み出した
1950 年、ラジオ・アマチュア無線パーツ小売業、嘉穂無線株式会社として創立。1978 年に福岡県大野城市にホームセンター・グッデ 1 号店をオープンした。以後、順調に店舗数を増やし、現在は 63 店舗を構えるまでに成長。同エリアのホームセンターと比べ、ガーデニング関連に強いことで知られている。2016 年 9 月、社名を株式会社グッデイに変更。
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〒 811 - 1251 福岡県筑紫郡那珂川町松木 2 - 61
https://www.gooday.co.jp
Google フォームや
株式会社グッデイ 代表取締役社長 柳瀬隆志氏スプレッドシートを 駆使する ことで 在庫管理から 社外調査まで、 効率的な 情報共有に 成功。 新たな “チャレンジ” に 取り組む余裕を 生み出した
ゼロからの IT 化は成功したとは言えない状況だった
Google Workspace は機能がシンプルにまとまっていて、何より速かったんです。もちろん不安もあったのですが、将来のことも考え、ここはチャレンジングな選択肢を選ぶべきだろうと考え、Google に決めました。
2008 年、株式会社グッデイ(当時の社名は嘉穂無線株式会社)に入社した柳瀬 隆志氏は、まず、電話とファックスが中心だった、旧態依然とした社内システムの刷新を敢行。世界的に定番とされているコラボレーションツールを導入するなど社内の IT 化を推進した。しかし、操作性の分かりにくさや、動作速度の遅さなどから業務効率の向上は思うようには進まなかったと言う。
また、福岡、佐賀、大分、熊本、山口の 5 県に展開する 63 店舗の売り上げ集計・分析もスマートにできていたとは言えず、少なくない機会ロス、商品ロスを発生させてしまっていた。
シンプルでスピーディな Google Workspace に大きな魅力を感じた
そこで柳瀬氏は昨年、業務システムの刷新を決意。当初は国内企業向けに開発された国産グループウェアの導入が無難だと考えていたが、実際にさまざまなサービスを試してみたところ、Google Workspace(当時の名称は Google Apps for Work)が最も理想的だった。「 Google Workspace は機能がシンプルにまとまっていて、何より速かったんです。もちろん不安もあったのですが、将来のことも考え、ここはチャレンジングな選択肢を選ぶべきだろうと考え、Google に決めました」(柳瀬氏)
その不安とは、先進的過ぎるサービス内容が既存ツールの使い勝手に慣れていた社員が使いこなせないのではないかということ。しかし、それは杞憂だった。
「社員の多くが、スマホなどの普及によって Gmail や Google カレンダーなどの Google サービスに慣れ親しんでいたこともあり、皆、あっという間に使いこなせるようになりました。中でも印象的だったのが、会議室の予約システムを Google カレンダーに移管したときのこと。使いこなせない人が出てくることを想定し、それまで通りのホワイトボードに予定を書き込む仕組みも残しておいたのですが、稼働日から一斉に皆が Google カレンダーを使うようになり、わずか半日でホワイトボードがお役御免になりました(笑)」(柳瀬氏)
Google Workspace の導入でこれまでできなかったようなアイデアが実行可能に
以前は、Excel シートに個別に入力してもらっていたため、その集計作業に膨大な手間が掛かっていたのですが、Google Workspace 導入後は入力をGoogle フォームで、集計された結果をスプレッドシートで見るという形になり、データのとりまとめ作業が不要に。色々な調査を依頼しやすくなりました。
現在、グッデイでは各店舗を統括する店長および、売り場リーダーにタブレットを支給。スプレッドシートを使った売上情報管理や発注を行なっているほか、Google ドライブで売り場の商品陳列写真や、商品の実演販売動画などといったノウハウを共有している。
「鮮度管理が重要な花の苗など、特定の商品の在庫調査を依頼する際には、各店舗で Google フォームを使用して数値報告をしてもらうようにしています。以前は、専用の Excel シートに個別に入力してもらっていたため、その集計作業に膨大な手間が掛かっていたのですが、Google Workspace 導入後は入力をGoogle フォームで、集計された結果をスプレッドシートで見るという形になり、データのとりまとめ作業が不要に。色々な調査を依頼しやすくなりました。ほか、Google フォームは社外取引先へのアンケートなどにも利用しています。これまでは別途ツールを利用していたのですが、Google フォームなら思い付いたと同時にアンケートを作り、すぐに配布できるメリットがあります」(柳瀬氏)
また、先の熊本地震では災害時の情報共有にも Google Workspace が活躍。多人数が同時編集可能なスプレッドシートのメリットを最大限に活かし、店舗の状況報告や店員の安否確認、各地で不足する物資の効率的な流通、緊急発注などをスムーズに行うことができたと言う。
以前であれば、こうした取り組みを行うごとに専用のシステムを発注せねばならなかったのだが、今では現場の担当者がスプレッドシートなどを駆使して手早く、ローコストで、使いやすい仕組みを組み上げられるようになった。想定外のトラブルが発生した時に、自分たちでそれを修正していけるメリットもある。
「毎週行なわれる店長会議が完全ペーパーレス化できたのも大きな成果でした。それまでは 63 店舗分の売り上げレポートなどをまとめて100 ページ以上もある冊子を毎回人数分印刷していたのですが、今ではそれらを全て Google ドライブで共有するように。印刷代の削減もありがたかったのですが、何より、データを検索・分析できるようになったことがうれしかったですね」(柳瀬氏)
2015 年 5 月の導入から、およそ 1 年半が経過した。今や、Google Workspace はグッデイの経営に欠かせないツールとなりつつある。しかし、同社の IT 化はまだまだ道半ばなのだと柳瀬氏は言う。
「次に導入したいのがハングアウト。これまで電話やメールを使うしかなかった、店長間の情報共有にビデオチャットを利用したいと考えています。タブレットで店頭の様子をリアルタイムに見せながらノウハウを伝授したりといったことを実現したいと考えています。」
※ Google Workspace は、2020年10月6日以前は G Suite として知られていました。