競争が激烈な飲食業界で勝ち抜くため Google Workspace を武器に “現場主義” のさらなる促進へ!
持ち帰り弁当事業のパイオニアとして、全国に「ほっかほっか亭」を展開する(株)ほっかほっか亭総本部を子会社に持つとともに、西日本地域における「ほっかほっか亭」のフランチャイズチェーンを統括。またグループ会社として、ベーカリーチェーンの「 HOKUO 」を展開する北欧フードサービス(株)など全国に多種な業態で約 2000 店舗による営業を展開。「食」にかかわるさまざまなサービスを通して、お客様の生活に役立つ企業として地域社会に貢献している。
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競争が激烈な飲食業界で勝ち抜くため Google Workspace を武器に “現場主義” のさらなる促進へ!
柔軟性、拡張性が乏しいグループウェアでは NG
(グループウェアの) 導入するなら、現場に足を運ぶことを促進する、また、足を運んでからの業務を助けるようなツールでなければならない
「ほっかほっか亭」でおなじみの株式会社ハークスレイ。競争が激烈でビジネススピードが非常に速いフードサービス業界で勝ち抜いていくためには、社内のコミュニケーションをよりスムーズにするとともに、個々人に属人的にたまりがちな情報やノウハウをナレッジ化・共有化する必要がある。
「そんな問題意識が以前からあって、2011 年 10 月頃からシステム部を中心にグループウェア導入の本格的な検討を始めました」とシステム部部長の中西 信夫さんは言う。
同社では、以前よりコミュニケーション手段としてメールシステムを導入してはいたものの、逆にそればかりになり、一方通行の情報コミュニケーションになりがちであった。
「基本的にサービス業ですので、お客さまと目と目を合わせるコミュニケーションを大事にする姿勢が社内にも浸透しており、ダイレクトのコミュニケーションを指向する傾向が非常に強いのです。したがって、デジタルなコミュニケーションツールを欲する声があまり強くはなかった事もあります」
「基本的にサービス業ですので、お客さまと目と目を合わせるコミュニケーションを大事にする姿勢が社内にも浸透しており、ダイレクトのコミュニケーションを指向する傾向が非常に強いのです。したがって、デジタルなコミュニケーションツールを欲する声があまり強くはなかった事もあります」
グループウェアの導入を検討したのは今回が初めてではなく、過去あらゆる製品について何度も検討してみたものの、結局のところ「期待する費用対効果を得られない」という結論に達して見送られてきた経緯があるのだ。
「パッケージ化されたグループウェアでは、柔軟性、拡張性が乏しく、当社の求める事が実現出来ない、求めるコストパフォーマンスが出せないものという評価を下してきたのです」
もう一つ、グループウェアの導入が進まない理由があった。システム部課長の中野 雅哉さんは次のように言う。
「当社のカルチャーは“現場主義”で、あらゆるソリューションのヒントは店舗という現場にあるという考えが浸透しています。そこに対して、手続きや情報の取得をデジタル化する事で、逆に営業担当者が現場に行く妨げになるのでは、という危惧も懸念されました。導入するなら、現場に足を運ぶことを促進する、また、足を運んでからの業務を助けるようなツールでなければならない、ということです」
機能や規模の拡張性、先進性で Google Workspace に
そんなところに Google Workspace が取り上げられ 、事態は一気に進展しはじめる。
「 Google Workspace は、個人的に Gmail を利用していて知っていたのですが、グループウェアとは別物の個人向けのツールと思っていました」と中野さんは打ち明ける。ところが、ネットの情報などで Google Workspace の存在とともに、すでに数多くの企業が利用していることを知る。
「スタンダードエディションとの違いなどを調べていくうちに、拡張性に富み、日々進化している情報ツールであることがわかりました。しかも、コストパフォーマンスも高い。これは当社が欲していたグループウェアとして相応しいものではないかと思いました」と中西さんは述懐する。
そこで、まずはシステム部のメンバーがテスト的に使い続け、毎日のように勉強会を開いて使い勝手を検証してみることにした。
「当初は、それまで使い慣れていたメーラーのようなフォルダ分けができないなど Gmail に対する使いにくさを感じていたメンバーもいましたが、数週間もすると慣れていきましたね」とシステム部の築山 信也さんは言う。SIer 主催の関連セミナーに参加したり、実際に提案をうけるなどさらに踏み込んで検証を続けた。
「最終的に、Google Workspace の機能や規模の拡張性、先進性が決め手となって導入を決めました。初期投資が不要である事も大きく、ほとんど本番に近い環境でテスト導入出来る事も背中を押しました」(中西さん)
N 対 N のコミュニケーションが楽に促進できる
従来のメールでは多人数の意見が共有しにくかったことも、サイトで解消できました。非常に便利になりましたね。
2012 年 2 月に本社にのみ部分導入。それとともに、システム部は講習会を開くなど使い方のレクチャーに走り回った。すると、ユーザーから「事業部とのコミュニケーションにも早く使いたい。早く全社に導入してほしい」という声が挙がるようになった。そして、4 月に 400 アカウントを全社導入する。
まずは Gmail から浸透し始めた。
「メールボックスの容量が大きいので、商品写真などの画像も楽に送れるようになりましたし、いちいちローカルに保存してメールボックスから削除するといった作業をしなくても済むようになりました。システム部も削除要請をしなくて済むようになったのはありがたいですね」(築山さん)
Google カレンダー での施設予約も徐々に広まった。
「それまでは、手書きの予定表で管理していましたが、Google カレンダー は使いやすいので瞬く間に根付いていきましたね」(築山さん)
また、Google サイト を使って各部署が使える情報サイトをつくり始める動きも。
「従来はファイルサーバーに共有フォルダを設けて使っていたのですが、さまざまなプロジェクトや部署が柔軟にサイト上で共有できるようになったので、N 対 N のコミュニケーションが楽に促進できるようになりました。また、従来のメールでは多人数の意見が共有しにくかったことも、サイトで解消できました。非常に便利になりましたね」(中野さん)
Google ドライブ の動画共有による業務マニュアルが好評
マニュアルを動画マニュアルにしたり、講習の様子自体をビデオ撮影し Google ドライブの動画共有する事で、急用で講習に参加出来なかった者が後で見れたり、参加した者も動画による復習・再確認が出来る様になりました。
さらに、Google ドライブ のフォームを活用して、社内に対する新メニューのアンケート調査業務の効率化も実現している。それまでは、テスト用の弁当にアンケート用紙をセットして配布し、回収・集計を手作業で行っていた。
「フォームを使えば配信や回収および集計が簡単にでき、手間を大幅に軽減できました。アンケートの回収率も上がりましたね」(築山さん)
システム部では、Google ドキュメント を活用してミーティングの場で資料を編集するといった使い方もしているという。
そして、営業現場にことのほか好評だったのが、Google ドライブの動画共有による調理マニュアルである。
「店舗への指導を行なうのがスーパーバイザーですが、新商品の調理方法や盛り付け方等をまずはスーパーバイザーが習得する必要があります。従来は写真付きのマニュアルを手に、研修センターやメニュー開発部の講習を受けていました。このマニュアルを動画マニュアルにしたり、講習の様子自体をビデオ撮影し Google ドライブの動画共有する事で、急用で講習に参加出来なかった者が後で見れたり、参加した者も動画による復習・再確認が出来る様になりました。また、店舗オペレーションに関する議論もより臨場感溢れる議論が出来る様になったという声も上がっています」と中野さんは言う。今後は、モバイル端末を活用し、セキュリティを確保した上でより効果的な動画活用を検討している。
トラブルレスで日常のシステム運用負荷が大きく軽減
システム部としても、以前は数ヶ月に1回程度発生していたシステムトラブルへの対応が不要になり、稼動の監視も不要になったことなど、日常の運用負荷が大きく軽減できました。
同社がグループウェア導入の目的に掲げた、「属人的にたまりがちな情報やノウハウのナレッジ化・共有化」は、Gmail および Google グループ を併用してやり取りの中味を蓄積することから始める。
「一般的に仕事の情報は個人個人に蓄積されますが、当社でも引き継ぎ時にそのノウハウや過去の経緯を伝えるのが困難でした。Google のシステムは基本的に検索性が優れているので、使いやすいナレッジデータベースをつくっていけると期待しています。数年後には優れたノウハウ集ができるのではないかと思っています」と中西さん。
Google Workspace の導入効果について、中西さんは次のように総括する。
「基本的に諸業務の効率化、スピードアップが図れていると思います。懸念していた直接コミュニケーションも、Google を中心にした議論の発生により総量もアップしたのではないでしょうか。システム部としても、以前は数ヶ月に1回程度発生していたシステムトラブルへの対応が不要になり、稼動の監視も不要になったことなど、日常の運用負荷が大きく軽減できました」
今後は、大きく 2 つの機能追加を検討している。1 つはワークフローで、申請・承認業務のスピードアップと、ペーパーレス化およびストック化により利便性の向上を図る。もう 1 つは、スーパーバイザーがより積極的に現場に出るようにするためのモバイルデバイスの活用だ。「セキュリティの問題をクリアしつつ展開を検討していく。直接コミュニケーションを大事にする当社の良い風土を大切にしながら、さらに Google Workspace を使いこなしていきたい」と中西さんは力を込める。
※ Google Workspace は、2020年10月6日以前は G Suite として知られていました。
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